この記事では、艦艇内への私有パソコン持ち込みに関して次の内容を説明します。
- かつて禁止されていたが、今は艦艇にも私有パソコンを持ち込めるようになった。
- 平成中盤の保全事故を受け行われた私有パソコン撲滅運動、艦艇もパソコン持ち込み禁止に。
- スマートフォン・iPad登場時も、私有パソコンに該当するか論争に。
- 募集難・離職増から長期派遣艦艇を中心に緩和試行、令和5年3月の規則改正で持ち込み禁止の条項撤廃
- 注意点
- 持ち込めるのは居住区画のみ。
- 部隊の情報保証細則に従う必要あり。
- 使える環境が整っているとは限らない。
- 特に幹部は持ち込みできない可能性大
先パイ先パイ!幹部候補生学校にはパソコン持ち込めないって聞いたんですけど、本当ですか!?
うん、本当だよ。
ぐあぁぁ!騙したな!?
この私からパソコンを取り上げて、何が残るって言うんです!!
うんうん、大丈夫大丈夫。ボクもしばらく禁断症状に苦しんだけど、江田島に行けばすぐ気にならなくなるから。
しかも、艦内にもパソコン持ち込んじゃダメだって言うじゃないですか!これで艦艇勤務になったら、どうしてくれるんです!
うん、そうだね。艦内もパソコン持ち込み禁止だよ。だからこそ、江田島にいるうちにパソコンのない暮らしに慣れた方がいいよ。
何を騒いでいるのかと思いきや……。一応言っておくと、パソコンならもう持ち込めるようになったぞ。
えっ!?本当ですか!?
パソコン持ち込みを巡る経緯
おや、知らなかったのか。
だって、これまで徹底的に持ち込み禁止だったじゃないですか。
今も尾を曳く保全事故
そもそも、なんで持ち込み禁止なんです?クラッキングでもやったヤツがいたんですか?
当たるとも、遠からずだ。
その昔、海自は散々やらかしたからな。Winny事案に、イージス事案。
Winny事案
2000年代前半、某艦通信員の私有パソコンから海上自衛隊の秘密情報がインターネット上に流出した事案。当該端末にはファイル交換ソフト Winnyがインストールされており、コンピュータウイルスに感染したことで、Winnyを通じて端末内に保存されていた当該データがインターネット上に送信された。
その後もWinnyを介した情報流出事案は相次ぎ、2006年に防衛省は業務用パソコンを急遽大量調達し、私有パソコンの業務利用・職場内持ち込みを禁止するとともに、プライベートでもファイル交換ソフトを禁止する措置をとった。
イージス秘密漏えい事案
2007年1月、某海曹の妻(中国籍)が出入国管理法違反で取り調べを受けた際、押収された可搬記憶媒体からイージスシステムに関する秘密情報が発見された事案。
当該隊員は当該情報にアクセスしうる状態に無かったが、交友のあった幹部自衛官が私的に当該情報を共有していたことが判明し、日米相互防衛援助協定等に伴う秘密保護法制定以来、同法違反による初の逮捕者を出す事になった。
当該事案の余波は凄まじく、米国においても秘密保全態勢の見直しが行われ、留学者に対する情報提供が厳格化されたほか、「あたご」型システムの国内教育化が阻害され、後のイージス要員不足を招くことになった。
へぇ、昔の自衛隊ってBYOD(Bring Your Own Device:従業員の私有端末を業務に使用させること)やってたんですね。
私たちが入隊するより遙か前の話だ。00年代前半までは、国がパソコンを用意してくれないものだから、自分で買って職場に持ってくるのがデキる自衛官だと言われていたそうだな。
でも、碌に規則もセキュリティの態勢も構築しなかったんでしょう?そんなんでプライベート用の端末で自由に仕事させたら、そりゃあデータだって流出しますよ。
そうだな。Winny事案などは大々的に報じられたから今も語り継がれているが、認知されることのなかった流出も当然あっただろう。
そこで、防衛省は業務用PCを大量調達して、職場から私有PCを排除した。私有PCでの業務用データ取扱いは禁止され、業務用PC以外でそうしたデータを読み込めないよう業務用PCにファイル暗号化ソフトがインストールされた。
……もっとも、ファイル暗号化ソフトのインストールメディアを持ち出して、私有PCにインストールする馬鹿が現れたりしたが。
ファイル暗号化ソフト
自衛隊で用いられているPCソフト。パスワード認証によりUSBメモリ等の読み書きを制限し、認証が通った場合でも、外部に出力されるデータを暗号化して、同ソフトがインストールされていないと復号できないようにする。
使用される暗号は取り扱われる秘密区分に応じ「秘」「注意」の段階分けがされており、「注意」を取り扱える端末(例:MSIIオープン系端末)で暗号化したデータを「秘」を取り扱える端末(例:MSIIクローズ系端末)で復号することは出来るが、その逆はできないようになっている。
そして、それと同時に行われたのが職場への私有パソコンの持ち込み禁止だ。そして「職場」には更衣室や寝室のような居住区画は含まれないのだが、艦艇では居住区画も含めて禁止とされた。
(定義)
第2条 この訓令において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
(1)~(7)省略
(8)職場 職員が通常勤務する執務室等及び部隊に勤務する職員が部隊活動のため通常勤務する執務室等以外の場所で活動する場合の活動場所(営舎、船舶、防衛大学校及び防衛医科大学校に居住する者については、居住する営舎、船舶、防衛大学校及び防衛医科大学校の居住区画を除く。)をいう。
(9)~(12)省略(私有パソコンの取扱い)
防衛省の情報保証に関する訓令(防衛省訓令第160号。19.9.20)
第49条 職員は、私有パソコンを職場及び船舶の居住区画に持ち込んではならない。
※令和5年3月31日改正前の条文(現在は無効)
あちゃー。そうすると、20年前のやらかしがあったから、未だにパソコンは持ち込み禁止ってことですか。
それにしても、なんで艦艇だけ居住区画もダメなんですかね?陸上部隊なら居住区画は良いんですよね?
艦艇に持ち込ませたら、業務利用するという確信があったんだろうな。実際、一人一台の事務机とパソコンが用意されている陸上部隊と違って、艦艇では未だに十分な数が行き渡っていない。曹士にいたっては、10人に1台パソコンがあれば良い方だぞ。実際、それ以上支給されても置く場所がない。
うへぇ
それに、艦艇の居住区は事実上の職場だからな。科員寝室はともかく、科員室……いわゆるレストエリアでは、書類の回覧や業務に関する自習が行われることも多かった。何しろ、曹士にとって机と椅子が使えるのはそこくらいしかないからな。
そんなところに私有パソコンを持ち込めば、早晩保全事故が起きると考えるのも無理はない。
うーん。とは言え、そのために全面持ち込み禁止ですか……。そりゃあ、秘密をお漏らししたのは重いとは思いますが……。
そもそもの話をすれば、このパソコン持込禁止を定めているのは情報保証訓令であって、秘密保全訓令ではない。すなわち、情報システムの安全を守るためには、秘密情報が取り扱われていない場所だとしてもパソコンを近づけるべきではないと判断されたということだ。
情報保全と情報保証
情報保全とは、カウンターインテリジェンス、つまり敵対的勢力による情報活動から隊員や秘密情報を防護することを指す。秘密保全は情報保全の一種とされる。
情報保証とは、サイバーセキュリティ、つまり情報システムやネットワークを正常に動作させ、適切な人物のみ適切な情報資源へアクセスできる状態を維持することを指す。
海上幕僚監部では、情報保全は情報課が、情報保証は指揮通信課が担当する。
似通った言葉ではあるが、前者が情報自体に着目しその媒体を問わないのに対し、後者はコンピューターやネットワークに着目している点で異なる。したがって、たとえば紙の秘密文書を送達する場合は秘密保全の規則に従う必要があり、秘密区分のないデータを電子メールで伝送する場合は情報保証の規則に従う必要がある。
この二者が交わるところ、すなわち秘密文書の電子データ(秘密電子計算機情報)を電子メールで伝送する場合は秘密保全・情報保証両方の規則に従う必要がある。
それに、この時期から艦艇は急速にCOTS化とネットワーク化を進めていったからな。私有パソコンを戦闘システムに接続されれば、壊滅的な被害を受けかねん。陸上部隊ほど保全区画/非保全区画の区別がしっかりしていない艦艇では、そのような措置をとったのも無理はないとは思うぞ。
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そのスマホ、実はパソコンでは?
2000年代前半に起きた私有PCの問題は、その後も散発的にくり返されたが、徐々に沈静化していった。が、それが2010年代になると再燃する。
はて、その頃になんかありましたっけ?
ある。スマートフォンやタブレットPCの普及だ。
従来「パソコン」だと考えられてきたモノとは異なる見た目のモノが現れた。これに防衛省は後手後手の対応をすることになる。
まず問題になったのがiPadだ。今でこそ誰もがパソコンの一種だと認識するほどのものになったが、登場当初はiPod touchの画面が大きいヤツ……のような感じだった。
色々揉めた挙げ句、結局iPadはパソコン扱いされ、職場や船舶の居住区画への持込を禁止されることになった。
順当ですね。あれはパソコンですよ。
その理由とされたのが、資料作成のしやすさだ。つまり、文書を作成したり、閲覧したりがしやすいとマズい、ということだな。
そして、具体的に挙げられた要件が画面の大きさとキーボードだ。
第8 私有パソコン及び私有可搬記憶媒体の取扱いについて(第5章関係)
防衛省の情報保証に関する訓令の運用について(通達)(防運情第9248号。19.9.20)
訓令第44条に規定する私有パソコンとは、各種ソフトウェアを用い、画面の大きさや液晶キーボードを備えるなどの操作性の高さから、資料作成を容易に行う事ができる多用途なコンピュータであって、防衛省が管理していないものをいう。
……液晶キーボードってのは、タッチパネル式のキーボードってことですかね。
そういうことだ。物理キーボードでなくても、迅速なタイピングできる機器であれば、資料作成は十分に可能だということだな。
しかし、ここで問題が起きる。
分かりましたよ。スマートフォンはどうなるんだって話ですね。
そのとおりだ。そもそも資料作成に使えてはいけない、と言うのであれば、従来のガラケーからして微妙なところだ。ちなみにBlackBerryなどは物理QWERTYキーを備えているものだから、ますます危うい。
とは言え、携帯電話の持込を禁止するとは言えなかった。何しろ、携帯電話を使っていつでも連絡を取れるようにしろと言っているのは、他ならぬ自衛隊だからな。
携帯電話は秘密保全規則上「携帯型情報通信・記録機器」の扱いとなり、職場内への持ち込みを制限されているが、居住区画だけはOKだった。これがパソコンと見なされれば居住区画も持込禁止となる。
そこで、防衛省は画面サイズこそが操作性のキモなので、画面が大きければパソコンで、画面が小さければ携帯電話、と言い始めた。当初は5インチまではセーフ、5インチを超えたらアウト、という具合だった。
このやり方は当初、それなりに上手く行った。例えば、5インチ機であるXperia Z1はスマートフォンだが、ファブレットとも呼ばれたXperia Z Ultra(6.44インチ)はタブレットPC、という具合だ。どの機種がパソコンにあたるかを示す表が内局からも示され、どの端末がセーフかは一目瞭然だった。
あっ……、その先どうなったか、分かりましたよ……。
ご明察。その後、スマートフォンの画面サイズは急速に巨大化していく。半年に1回世代が変わっていく世界に、防衛省の意思決定はあまりにも遅かった。
2014~2015年あたりから、5インチ以下の選択肢が失われていく。なし崩し的に、誰もが5インチオーバー機を保つようになり、いつの間にか6インチまではセーフ、という話が流れてきた……と思いきや、今度は6インチオーバー機も氾濫し、今度は7インチまではOKと収拾が付かなくなる。
うーん。大変ですね……。
そうして、対応しきれなくなった防衛省は、とうとう個別対応を止める。つまり「それがパソコンにあたるか否かは、資料作成が容易か否かで判断されるべきであって、画面サイズで一律に禁止することはしない」とな。
それって、正論かもしれないですけど、そんなこと言われても困りますよね。
一応補足しておくと「画面サイズのみによって決まるものではない」とは、当初から言ってはいた。つまり、周辺機器の有無、OSとパソコンの親和性(つまり、Windows Phoneはアウトだと言外に示していた)、文書作成閲覧ソフトの有無などから、総合的に判断すべきだ、とな。
とは言え、それらが問題になる頃には大抵の機種にOfficeソフトがプリインストールされるようになり、OSの親和性とやらも、別にAndroidだからWin機で作られたファイルが読めないなどと言ったこともなくなっていた。
不毛ですねぇ……。
全くだ。スマートフォンとして販売されている6.8インチ機と、タブレットとして販売されている7インチ機。一体何が違うというのか。
もっと言えば、私はパソコンがダメだというのなら、むしろスマートフォンこそ持込禁止にすべきだと考えている。
スマートフォンがパソコンを完全に代替するとは全く思わんが、情報保証の規則で掲げている「資料作成が~」などというレベルの話であれば、スマートフォンは十分パソコンを代替する。
ましてや、スマートフォンは小型で隠し持つのが容易、そしてカメラを有し、さらに携帯電話回線で高速大容量通信が可能ときている。むしろ、スマートフォンはパソコンよりよっぽど情報保全・情報保証上の脅威だぞ。
にも拘わらず、スマートフォンは職場×居住区○、タブレットPCは職場×居住区×という歪な構造が維持されてきた。
うーん。確かに、ネットワークにクラッキング仕掛けるなら、きちんとしたパソコンが必要なんでしょうけど、秘密文書を写真で撮られたくない、とか業務用パソコン内のデータを吸い出されたくない、とかならスマートフォンの方がよっぽど危険ですね。
でも、携帯電話を持たさないわけにはいかないですもんね。
そこは「危険であるが、それを上回る利益があるので保有を認める」というロジックにすべきだったのだ。ところが、防衛省の言い分は、タブレットPCはスマートフォンより危険である、というものだった。この矛盾を解決することなく、防衛省は実に10年以上の歳月を浪費することになったのだ。
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規制の緩和
それが、どうして認められるようになったんですか?
言わずもがな。人材難だ。
あー、やっぱり……。
特に影響したのが新型コロナウイルス感染症だ。
令和2年から始まったコロナ禍は、艦艇にも深い爪痕を残すことになる。まず一番影響を受けたのが海外派遣艦艇。つまり、海賊対処行動や中東情報収集派遣艦、そして遠洋練習航海やその他の訓練艦艇だ。出国後に艦内でパンデミックが起きると大変なことになるのは明白であったから、そうした艦艇は出国手続きを済ませた後、2週間の停留期間を設けていた。
なんです?その停留って。
岸壁や錨地で待機することだ。この間、全ての乗員は上陸を禁止され、出港までの2週間を艦内待機することになる。この間に発症者が出たり、最後の出発前に総員がPCR検査を受け陽性者が出たりしたら、その乗員を下ろす。場合によっては停留をやり直す。
えぇ……。
しかも、あの時は派遣された先でも上陸できないのが当たり前でしたね……。途中から少しずつ緩和されましたけど、酷いときは帰国までの半年間、艦から一歩も出られないとか……。
何しろ艦乗りの娯楽と言えばメシと上陸しかない。その片方を取り上げてしまうのだから、代わりに何かを与えてやらねばならないという危機感があったのだろう。もとよりタブレットPCの持込制限に意味があるのか、という議論はあったのだが、これがコロナ禍の窮状を受けて一気に加速する。
段階的にだが、海外派遣艦艇やその他の任務行動艦艇から、タブレットPCに限り居住区への持込を認める取り組みが試行として行われるようになっていった。
ふぅん、その時先パイ方は持ち込まなかったんですか?
うーん、確かに長期行動のときに持ち込めるようになったのは知ってたけど、結局持ち込まなかったよ。
ボクも入隊した頃はタブレットがあれば色んなことが出来るのに~って思ってたんだけど、最近は何もかもサブスクになっちゃったからね。
ネットに繋がってないと動画もすぐ見られなくなっちゃうし、スマートフォンが大画面化してきたから、正直、わざわざタブレット持ち込んでまで何かしたいっていうのが無くなってきたかな……。
そういえばそんな話もありましたね。
これからはネットに繋がるから、もう少し変わるんですかね?
この試行を重ねた結果、特に不具合がなかったことから、令和5年3月の情報保証訓令の大幅な改正に際し、居住区画内への私有パソコン持ち込み禁止の条項が削除される。
(改正前)
(私有パソコンの取扱い)
防衛省の情報保証に関する訓令(防衛省訓令第160号。19.9.20)
第49条 職員は、私有パソコンを職場及び船舶の居住区画に持ち込んではならない。
※令和5年3月31日改正前の条文(現在は無効)
(改正後)
(私有パソコンの取扱い)
防衛省の情報保証に関する訓令(防衛省訓令第160号。19.9.20)
第44条 職員は、私有パソコンを職場に持ち込んではならない。ただし、防衛大学校学生及び防衛医科大学校学生が学修に使用する私有パソコンを教場、自習室、実験室、図書館その他情報保証責任者が定める学修場所(防衛医科大学校病院を除く。)に持ち込む場合については、この限りではない。
※令和5年3月31日改正後の条文(本記事執筆時、当該条文は有効)
タブレットPCが認められるのは分かりますけど、普通のノートパソコンまで認められるってことですか……!随分思い切ったことをしましたね。
ああ。正直、Ethernetポートなどを有しているノートパソコンと、USBポートしか有していないタブレットPCでは脅威度が全く異なる気がするのだが。「資料閲覧・作成が~」と叫び続けてきた手前、タブレットと他のPCを今更区分できなくなってしまったのか。
それとも、セキュリティの態勢が整ってきたので、居住区閣内くらいなら持ち込ませてやっても構わないと考えるようになったのか。
いずれにせよ、この規則改正により、ノートPCはおろか、フルタワーのデスクトップPCですら、訓令上は一応、持ち込むことができるようになった。
上の人たちにも、なかなか話の分かるのがいるんですね!
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注意点
とは言え、何でもOKと言うわけではないぞ。
持ち込めるのは居住区画のみ
まず、依然として職場への持ち込みは禁止されている。
要するに、CICとかに持ち込まなければ良いんですよね?
その認識では痛い目にあうぞ。職場は業務が行われる場所全てだ。
(定義)
防衛省の情報保証に関する訓令(防衛省訓令第160号。19.9.20)
第2条 この訓令において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
(1)~(7)省略
(8)職場 防衛省の職員(以下「職員」という。)が通常勤務する執務室等及び部隊に勤務する職員が部隊活動のため通常勤務する執務室等以外の場所で活動する場合の活動場所(営舎、船舶、防衛大学校及び防衛医科大学校に居住する者については、居住する営舎、船舶、防衛大学校及び防衛医科大学校の居住区画を除く。)をいう。
(10)~(12)省略
そうなると……あれ?寝室は持ち込んでいいとして、他の場所はどうなるんです?そもそも艦外から寝室にワープできる人なんていないじゃないですか!
そう。なので、寝室や食堂の他に、通路も通常は職場ではない場所として扱われるようになっている。
……が、「常に」職場ではない場所ではないのだ。
例えば、食堂は艦内で最も大きな区画であることがほとんどだから、会議や教育にも使われる。従って、会議や教育をしている時は「職場」と見なす運用を行っているのだ。
ということは……食堂が職場じゃないと思ってパソコン触ってる時に、他の人がやって来て会議をおっぱじめたら、事故になるってことですか!?
有り体に言えば、そういうことだ。
通路とて安全地帯ではない。通路にはそこら中にバルブや測深管が設けられていて、主に機関科員が操作していることもあるし、応急用具も多数あって度々訓練が行われている。
「前部応急員待機所」「後部応急員待機所」なんて名前が付いてるくらいですもんねぇ……。
艦外から居住区へパソコンを持って移動している途中、たまたま通路でそうした訓練などが行われていれば、完全な「シロ」だとは言いがたい状態になる。
そんなことでいちいち問題にする輩はいないと思うが、そうしたリスクを抱えていることは認識しておくべきだ。
何だかなぁ……。
これは携帯電話や他の私有可搬記憶媒体にも同じことが言える。
実のところ、我々は常に薄氷の上を歩いているのだ。
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部隊にも規則はある。
もう一つの注意事項は、情報保証訓令には部隊側で対策を講じることが明記されていることだ。
(私有パソコンの取扱い)
防衛省の情報保証に関する訓令(防衛省訓令第160号。19.9.20)
第44条 省略
2 職員は、船舶の居住区画へ私有パソコンを持ち込む場合は、情報保証責任者の定める対策を実施しなければならない。
※令和5年3月31日改正時の条文(本記事執筆時、当該条文は有効)
「情報保証責任者の定める対策」って何です?
詳細は割愛するが、要するに「持ち込ませる前に情報保証に関する教育を徹底して行え」「各部隊で実情に即した規則を定めて事故を起こさないように」という話だ。
思ったより軽いですね。じゃあ、うちの艦はちょっと緩めの規則を作れば……。
そう簡単な話ではない。部隊で定める規則だが、これも別に艦が好き勝手に決められるようなものではない。護衛艦隊であったり、海洋業務・対潜支援群であったり。上級司令部が定めた標準に基づき、各艦で規則を定めることになる。
ですよね……。
最終的にどの程度厳格にやるのかは艦に委ねられているが、端末内に補完されているデータの抜き打ち検査や、持ち込み・持ち出し時の点検くらいはされるものだと思っていた方が良いぞ。
先ほど、インターネットに接続する・しないの話をしていたが、電子家庭通信のシステムに接続可能か否かも情報保証細則次第だ。
もっと言えば、艦の情報保証細則が更新されていなければ、その艦では依然として持込禁止ということになる。さすがに訓令改正から1年以上経過しているから、ほとんどの艦では対応しているはずだがな。
やるなら、きちんと規則を確認してからってことですね。
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使える環境があるかは別!
あれ?そういえば、うちの艦の情報保証細則ってまだ改正されてないですよね?
ああ、船務士に改正案の作成を命じたのだが、一向に持ってこないから放置してる。
あ、あいつかぁ……。
そんな状態で、乗員は文句言わないんですか?
全く。そもそも持ち込めるようになったことを知らないのも多いだろうが、持ち込めるからと言って、わざわざ持ってくるヤツは少数派だろうな。
確かに……。曹士の居住区でパソコンを使うのは結構厳しそうですね。
そういうことだ。持ってきたとして、一体どこに置いて使うのか、電源はどこから取るのか。特に電源など、携帯電話の充電すらまともにできていないのに、という話だな。
こればかりはベッドにコンセントの付いてる補助艦艇が羨ましいですね……。
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うーん、いろいろ残念ではありますが、それでも持ち込めるといいですね。やっぱり、パソコンとスマートフォンは違いますし。
プログラミングの勉強とかを考えると、やっぱりパソコンが良いですよ。
うんうん。それに、パソコンでしか動かないゲームだってあるしね。
……まあ、アレだ。
色んな制約がある中で、それでも艦内に持ち込みたいというのであれば、方法が無いわけではない。それがハンドヘルドPCというヤツだ。
ノートパソコンを超えて、さらに小型化したパソコンだな。
ああ、ASUSのROG Allyとかの、ポータブルゲーミングPCですね。
最近増えてきましたね。
かく言う私も、興味本位でGPD Win Mini 2024を一台買ってみたんだが、なかなか悪くはないぞ。
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● 7インチ画面、重量わずか520gと「電子辞書よりちょっと大きいくらい」のサイズ感。カバンにも楽々入り、何より保管場所を取りません。
●小さいサイズながら、性能は必要十分!安めのゲーミングノートと同等のCPUやDRAMを搭載しています。ただし、グラフィックはオンボードグラフィックなので、そこまで高性能ではありません。なので重めのFPSゲーム等には向きませんが、それ以外のゲーム、動画視聴、事務作業には十分使えます。
● USB PD 65W(要するにUSB Type-C)で給電するので、充電器をスマートフォン等と共用できます。無給電でも、重い処理をさせなければ5、6時間くらいはバッテリーが保ちます。
● マウスの代わりになる、左右のスティックやL/Rキーは操作感が良く、中央の小型タッチパッドも組み合わせれば、簡単な作業には十分使用可能です。
● バックライト付キーボードは見た目の割にタッチタイピング可能な触感があります。
● 前モデルからインターフェースを刷新。USB4 × 1、USB 3.2 Gen2 Type-C × 1、USB Type-A × 1、microSDXCスロット × 1を有します。まだまだ需要のあるUSB Type-Aがあることで、周辺機器による機能拡張が可能になりました。
へぇ、こんな小さなマシンがあったんですね。
ああ、画面は7インチ(1920×1080)で、外寸は約168×109×26 mm、重量も約520gと、さすがに電子辞書と同等、とまではいかないが、それより少し大きく重い程度。持ち運びには十分な小ささだ。
パワー
でも、こんなに小さくてパワーは十分なんですか?
フフフ……聞いて驚け。コイツに搭載されているCPUはRyzen 7 8840Uだ。基本周波数3.3GHz、最大周波数5.1GHz、8コア16スレッド、L2キャッシュ8MB、L3キャッシュ16MBだぞ。
ボクが5年前に20万オーバーで買ったゲーミングノートよりハイパワー……!?
5年も経てば、ですね。
技術の進歩なんてそんなものですよ。
現行機では、DellのInspiron 14やHPのPavilion 16で8840Uの採用例があるな。いずれも実売価格10万円台前半のミドルクラスだ。
通常のネットサーフィンや動画閲覧ではまず問題にならないだろう。
そうですね。CPUパワーで負けてるボクのPCでも、処理が遅いなと思ったことはないですね。
ゲーミングPCを名乗っているからには、グラフィック性能も求められるところだが……。残念ながら、コイツはオンボードだ。オンボードの中ではかなり高性能とされているが、写真のRAW現像や重いFPSゲームなどには向かないと考えるべきだろう。
このサイズですもんね。さすがにこのあたりはきちんとしたゲーミングノートの方が強そう。
とは言え、グラフィック性能は、単なるカタログスペックで語れるようなものではない。用途やソフトウェアの相性によって実際の動作感は大きく変わるから、よく調べてみることだな。
割とオールマイティに活躍できるGPD Win Mini 2024ですが、ひとつ、明確に向いていないと断言できる用途があります。それが画像生成です。画像生成AIのほとんどは、NVIDIA製GPUでの動作を前提としており、AMD系列ではまともに動作しません。したがって、Stable Diffusionのようなローカル環境で動作可能なAIであっても利用することが出来ません。
一方で、画像生成以外の用途には使用できるかもしれません。Ryzen 7 8840UはAMD Ryzen AIに対応しており、AIの動作に最適化されたNPU(Neural Processing Unit)を有しています。そのため、「Copilot」のようなAIをローカル環境で動作させることには適するでしょう。
そして、ありがたいことにDRAMは32GB用意されている!
おぉ~!
対して我が職場のPCときたら……な。具体的な数値なんて間違っても言えるわけがないが、GPD Win mini 2024は約8倍だぞ8倍!
海幕指通課といい、補本といい、我が社のPC調達は悪魔崇拝者に牛耳られているから、致し方ないな。
まったくですね。DRAMケチると煉獄に焼かれると、聖書にも書いてあるのに……。
そして、内蔵SSDは512GB/2TBの選択制だ。
ま、言うまでもないよな!?
おぉー!そりゃ2TB一択ですね!
ストレージケチると(ry
詳しくは後述するが、MicroSDカードスロットも2TBまで対応するので、やろうと思えば内蔵ストレージが4TBまで拡張できることになるのだ。
電源・バッテリー
コレ、電源はどうするんです?そんなハイパワーな端末なら、バッテリーの消費も大きいでしょう?
背面にUSB(Type-C)端子があるから、そこから給電するんだ。
へえ、さすがは携帯用ですね。最近の小型ノートはUSBで充電できるとは聞いてましたけど。そうなると、携帯電話と充電器を共用できるんですか?
ああ。できる。ただ、充電器がUSB Power Delivery(65W)に対応している必要がある。
あー。ボクが今使ってる充電器は45Wまでですね……。
スマートフォンを充電するのに、そんなに大出力な充電器は要らんからな。Macbookとかで既に使ってるのでもなければ、普通は持ってないと思うぞ。
充電器は付属してくるが、最近のAnker等の充電器に比べるとサイズも大きいし、端子が折りたためないから少し不便だ。予算が許すなら、別に買うのもアリだと思う。
さっきの話を聞くと、艦だといつでも充電できるわけじゃないんですよね?無給電だとバッテリーはどれぐらい保つんですか?
こればかりは使い方によるので、なんとも言えない。
公称では、重めの3Dゲームをプレイすれば2時間程度、通常のゲームや事務作業なら6時間程度は保つとされている。
参考までに、筆者が当ブログの執筆作業に無給電で使用した時は、バッテリー残量100%から始めて6時間後に残量表示が40%になっていました。
マウス・キーボード
一番大事なところだと思うんですけど、マウス・キーボードはどうなってます?
そう、確かにマウス・キーボードは大事だ。最近は割り切って廃したハンドヘルドPCも多いが、やっぱりパソコンは何かとマウス・キーボード操作を求められるからな。
まず、マウス……ポインティングデバイスについて言えば、3つのやり方で操作が可能だ。
①画面のタッチ操作
②キーボード中央上のタッチパッド
③キーボード右上のアナログスティックと背面のL/Rボタン
①タッチ操作は……説明するまでもないな?
敢えて言うと、本体サイズが小さい分、スティック操作をする時などに指が当たって誤爆することがある。正直無くてもいい。
②タッチパッドも、小さいだけで一般的なノートPCと操作感は変わらない。ただし、手前の部分にクリック機能はないから、パッド自体をトンと叩いてやる必要がある。
こんなに小さくて使えるんですか?
人間の順応力を舐めてはいけない。普段10cm×6cmのタッチパッドを使っている人間も、5cm×4cmのタッチパッドを与えられれば、それにあわせて自然に指が動く。
私はBlackBerryを使っていたこともあるが、あれのタッチパッドに至っては1cm四方も無いサイズだが、自由自在に扱えるものだぞ。
これも、敢えて言うと、手持ちで使う場合、いちいち手を離さないとタッチパッドに触れられないのが難点ではある。
そして③スティックとL/Rボタンだ。おそらく、これを最も多用することになるだろう。
キーボード右上にあるアナログスティックは、そのままポインティングデバイスになる。背面のL1/R1ボタンがそれぞれマウスの左・右クリックに対応している。
スティックで繊細なマウス操作ができるんですか?
ポインターの移動速度を調整できるようになっているから問題ない。
普通にスティックを倒しただけだと大きく動かないが、R2ボタンを押しながら倒すと大きく動くようになる。最初は違和感があるが、すぐに慣れるぞ。
そして、L2ボタンはホイールクリックに対応する。
ついでに言うと、キーボード左上の矢印ボタンはPageUp/PageDown/Home/Endに対応しているから、Webサイトを閲覧するときに使うような基本的操作は全く問題なくできる。
あれ?でもそれだと、ゲームするときはどうなるんです?スティックがマウスやキーボード操作になってしまったら、ゲームパッドとしては使えないんじゃないですか?
それは、背面のスイッチで切り替えるから問題ない。
普通のPCとして使うときはマウスモードにして、ゲームを起動するときはゲームパッドモードにするんだ。
なるほど、よくできてますね。
続いて、キーボードだ。
こいつの特色はバックライト付きなところだな。手元が暗くても自分が殿キーを触っているのか分かるから、迷わず操作できる。
押しやすさはどうです?かなり小さいからタッチタイピングは難しいそうですが。
見た目ほどは悪くないぞ。F・Jキーのホームポジションもわかりやすいしな。
ただ、もう少しキーとキーの間の境目をハッキリさせても良かったのではないかとは思う。タッチタイピングは出来るが、長時間タイプし続けるのは少し辛い。そんな感じだ。
なるほど。
いずれも、気に入らなければBluetoothマウス・キーボードを付ければ問題ない。ただ、持ち物が増えるのが難点だな。
それから、キーボードはUS配列なことは忘れないようにな。
えー、JIS配列じゃないんですね。
全角/半角キーとかが無いってことですよね。
いいじゃないですか、US配列。記号が入力しやすいですし。別に全角/半角切り替え出来なくなるわけじゃないです。「Alt」+「’」になるだけですよ。
気に入らなければ、外付けのキーボードを接続して、システムをJIS配列に切り替えて使えばいい。ただし、キー配列は同時に一つしか認識できないのが普通だ。そうなると、本体のキーも刻印されている文字と異なるキーとして使われてしまう(例 「’」キーが「全角/半角キー」として認識される)のが難点だ。
インターフェース
そして、地味に重要になってくるのがインターフェースだ。コイツのインターフェースは背面に集約されていて、USB4、USB 3.2 Gen2 Type-C 、USB Type-A、microSDXCスロット、そして3.5mm イヤホンマイク端子をそれぞれ1つずつ有する。
USB4って何です?そんな規格があったんですか?
USB 3.0~3.2の規格の乱立・グダグダぶりを反省して新たに策定された規格だ。コネクタはType-Cで統一され、USB Power Deliveryや映像出力も標準でサポートしている。そして何と言っても転送速度が最大40Gbpsだ。まだまだ対応商品は少ないが、これからは標準規格になっていくことだろう。
ああ、やっぱりUSB規格の乱立は問題になってたんですね。
それくらい分かりやすいと良いですね。
このUSB4ポートは、別売りのeGPU「GPD G1」と接続してグラフィック機能を拡張することも出来る。が、GPD G1は10万円くらいするからな。よほどこだわりがなければ要らんだろう。
それより重要なのは映像出力に対応することだ。
これがあれば、家ではモニター・キーボード・マウスを接続してデスクトップPCのように使い、外出時は本体のみを持ち歩き、といった使い方ができる。
外出用と自宅用で2台持ちしなくてもいいってことですね。
そういうことだ。最近はオンラインストレージの活用などで、2台持ちも苦にならなくはなってきているが、ソフトウェアのライセンス管理などは依然として複数機保有に厳しい状態が続いている。
10万円台前半クラスのスペックはあるから、使い方を工夫すれば、普通の作業には十分使えるだろう。
そして、訴求ポイントのひとつがUSB Type-Aの搭載だ。
この前のモデルでは、OCuLinkというポートがあったんだが、GPD G1のようなeGPUに接続する以外さして使い道もないし、USB4でも代替できるものだった。
今モデルではこのOCuLinkポートを廃し、代わりにUSB Type-Aポートを装備している。USBの規格名がコロコロ変わりすぎていて最早、世代名がよく分からなくなってしまっているが、最大10Gbpsとあるから、USB 3.1あるいは3.2のGen2とみて間違いないだろう。
Type-Aポートがあるのは良いですね。やっぱり、まだまだ周辺機器はType-Aのものが多いですし。
そして、MicroSDXCカードスロットがあるのも見逃せない。
最大2TBまで対応し、読み書き速度は最大160MB/s。内蔵ストレージほど早くはないが、ストレージとして十分な速度だ。
コンパクト機にありがちな、カードの端が飛び出るようなこともなく、ボディの中に完全に収納されるから、入れっぱなしで問題ない。
というわけで、ストレージを最大4TBまで拡張できることになる。
夢が拡がります!
ほれほれ、実際に使うかどうかは知らんが買っちまえ。
買うと気持ちいいぞ?こういうガジェットに囲まれてると脳内麻薬がドバドバ出るだろ?
お値段は16万円+α……!
乗組手当たったの2か月分……!
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● 7インチ画面、重量わずか520gと「電子辞書よりちょっと大きいくらい」のサイズ感。カバンにも楽々入り、何より保管場所を取りません。
●小さいサイズながら、性能は必要十分!安めのゲーミングノートと同等のCPUやDRAMを搭載しています。ただし、グラフィックはオンボードグラフィックなので、そこまで高性能ではありません。なので重めのFPSゲーム等には向きませんが、それ以外のゲーム、動画視聴、事務作業には十分使えます。
● USB PD 65W(要するにUSB Type-C)で給電するので、充電器をスマートフォン等と共用できます。無給電でも、重い処理をさせなければ5、6時間くらいはバッテリーが保ちます。
● マウスの代わりになる、左右のスティックやL/Rキーは操作感が良く、中央の小型タッチパッドも組み合わせれば、簡単な作業には十分使用可能です。
● バックライト付キーボードは見た目の割にタッチタイピング可能な触感があります。
● 前モデルからインターフェースを刷新。USB4 × 1、USB 3.2 Gen2 Type-C × 1、USB Type-A × 1、microSDXCスロット × 1を有します。まだまだ需要のあるUSB Type-Aがあることで、周辺機器による機能拡張が可能になりました。
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注意点その2:幹部は……
いやぁ、色々不安だったんですけど、希望が持ててきましたね。
こういうガジェットがあれば、艦内生活も乗り切れそうです。
おーっと、ここに話を聞いてないバカが1名。
なんです?電源とスペースがないことですか?
それなら大丈夫ですよ。なんたって、幹部には士官寝室があるんでしょう?
フフフ……。もう一度頭からこの記事を読んでみろ。
キミの希望は脆くも打ち砕かれることになる……!
えっ……
この組織ではな、パソコンや携帯電話を持ち込める居住区画なんて、幹部には用意されてないんだよ。
な、なんですとーー!?
この記事では、艦艇内への私有パソコン持ち込みに関して次の内容を説明します。
- かつて禁止されていたが、今は艦艇にも私有パソコンを持ち込めるようになった。
- 平成中盤の保全事故を受け行われた私有パソコン撲滅運動、艦艇もパソコン持ち込み禁止に。
- スマートフォン・iPad登場時も、私有パソコンに該当するか論争に。
- 募集難・離職増から長期派遣艦艇を中心に緩和試行、令和5年3月の規則改正で持ち込み禁止の条項撤廃
- 注意点
- 持ち込めるのは居住区画のみ。
- 部隊の情報保証細則に従う必要あり。
- 使える環境が整っているとは限らない。
- 特に幹部は持ち込みできない可能性大
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