護衛艦「ひとなみ」
護衛艦「ひとなみ」
海上自衛隊が保有する6隻目の「たかなみ」型護衛艦。諸般の事情からその存在は公にされておらず、艦番号も塗りつぶされている。
幹部から曹士に至るまで、一癖も二癖もある問題児たちが集められているというのがもっぱらの評判。
艦長 2等海佐 上野 瞳
防衛大卒業後、幹部候補生として入隊した、いわゆる1課程のA幹の艦艇用兵幹部。
艦長として護衛艦を指揮するのは3隻目のベテラン。
かつては同期の中で最も早く艦長になった出世街道のトップランナーであったが、今となっては見る影も無い。ある頃を境に切れ者としての振るまいがなりを潜め、消極的な勤務態度を取るようになった。
指導方針は「せめて、人並みには頑張って」
先任伍長 海曹長 海尾 守
服務指導や士気高揚などに関し艦長を補佐する、曹士隊員のリーダー。特技職は射撃員であり、数年前まで「ひとなみ」射撃員長として勤務していた。小火器射撃の成績は抜群であるが、艦艇射撃員としての経験は意外に少なく、自衛官人生の半分近くを江田島で過ごしている。
趣味は筋トレとスクーバダイビングであり、毎日走って通勤するストイックさは、僚艦からも知られている。
物腰は柔らかく丁寧であるが、妙に眼光が鋭いため、乗員からは畏怖の眼差しで見られている。船務長 先野1尉が言うには、「ひとなみ」の服務事故発生数がこの程度で済んでいるのは、皆が先任伍長に消されることを恐れているから、らしい。
砲雷科
砲雷長兼副長 3等海佐 轟 千尋
【教育訓練係士官】【安全係士官】
初級海曹から幹部の選抜試験に合格し任官した、いわゆるB幹の射撃幹部。
海曹士時代はイージス艦のSPY員として活躍し、幹部任官後もイージス艦のミサイル長や艦艇開発隊(現 海上システム開発隊)の維持管理要員などを歴任した。
「呑む」「買う」「打つ」をこよなく愛し、それ以上に射撃を愛する、古典的海上自衛官。ややもすると日頃は温厚で紳士的な風にも見えるが、沸点が低く機嫌が悪くなると徹底的な理詰めで相手を追い詰める。
水雷長 1等海尉 遠見 双葉
【第1分隊長】【警衛士官】【艦上安全係士官】【立入検査隊指揮官】
本サイトの中心的人物。辛い人生を生き抜くため、自分も周りもみんな美少女だと思い込むことで、今の姿を手に入れた。
一般大卒業後、幹部候補生として入隊した、いわゆる2課程のA幹。
ミリタリーオタクが高じて自衛官になったタイプであり、幹部候補生の頃は体力の無さから周囲の足を引っ張りまくった。最近ようやく、武器システムへの理解などが評価されるようになってきた。
入隊からそろそろ10年になり、年齢も30ギリギリ手前。同期が中級課程に入校する中、自分は入校できなかったので、焦りを感じている。
武整長 1等海尉 江渡 光
【保全係士官】【広報係士官】
初級海曹から幹部の選抜試験に合格し任官した、いわゆるB幹の電子整備幹部。
海曹士時代は、船務科の電子整備(ET)員として、対空レーダー・対水上レーダーのメンテナンスに励んでいた。
幹部になってからCDSのことを必死に勉強し、今では水上戦術開発指導隊から教官の打診を受けるまでになった。砲雷長からも能力を評価され、運航1級の海技資格を取得して中級課程へ進むよう強く勧められているが、本人は固辞し続けている。
水雷士 2等海尉 鳴海 響
【甲板士官】
初級海曹から幹部の選抜試験に合格し任官した、いわゆるB幹の水雷幹部。
幹部に任官してからは3年目。海曹士時代は、水測員として活躍していた。
明朗快活で誰とでもすぐに打ち解けるが、目が笑っていないことが時々ある。水雷幹部としては非常に優秀で、遠見は頼り切りになっている。
砲術士 3等海尉 嶋村 恵
【第1分隊士】
防衛大卒業後、幹部候補生として入隊した、いわゆる1課程のA幹。
練習艦隊での海上実習後、初めての部隊配置となる初任幹部。
通信士 与那覇3尉とは同期。
明朗でハキハキとした受け答えをするが、要領が悪く空回りしがち。
船務科
船務長 1等海尉 先野 智
【第2分隊長】【暗号取扱者】
防衛大卒業後、幹部候補生として入隊した、いわゆる1課程のA幹の船務幹部。
遠見の1期上の先輩であり、遠見が部隊勤務2年目の時に同じ艦で働いていた。
コンピューターをこよなく愛し、防大でもセキュリティをかいくぐって良からぬ遊びをくり返していた。中級船務課程入校前は、指揮通信開発隊(現 海上システム開発隊)でMARSシステムの維持管理要員を経験した。本人はサイバー戦要員を希望して情報処理安全確保支援士試験にも合格しているが、今のところ打診は無い。
好きなポケモンの技は「すなかけ」「かげぶんしん」
船務士 2等海尉 福満 一実
【第2分隊士】【情報保証係士官】
初級海曹から幹部の選抜試験に合格し任官した、いわゆるB幹の船務幹部。
幹部に任官してからは4年目。海曹士時代は電測員だったが、仕事がうまく出来ず、情報部隊に送り込まれていた。
非常にのんびりとした性格で、仕事への積極性は皆無。
唯一情熱を燃やすのは食い道楽で、全国各地の旨いものを巡ろうと、再び艦に戻る決意を固めた。
通信士 3等海尉 与那覇 礼
【体育係士官】【総務係士官】【暗号取扱者】
防衛大卒業後、幹部候補生として入隊した、いわゆる1課程のA幹。
練習艦隊での海上実習後、初めての部隊配置となる初任幹部。
砲術士 嶋村3尉とは同期。
海上実習の終了に際し、「まや」通信士の内示を受けていたが、突然人事発令が変わり「ひとなみ」にやって来た。
陰気な性格でやや尊大な振る舞いをしがちだが、不思議と堂に入っており他人からとやかく言われることは少ない。頭のキレがよく、そこら中から情報を集めてくる。
初任幹部らしからぬ初任幹部として有名で、1尉や3佐が務めることの多い総務係士官を押しつけられているが、抜群の調整能力でこなしている。
航海科
航海長 1等海尉 梶 夏輝
【教育訓練係士官補佐】【運航安全係士官】
防大を卒業した、いわゆる1課程のA幹。遠見の同期。
頭脳・体力・度胸に恵まれ、幹部序列も同期の中で上から10%ちょっとの上位層に位置する。情に厚く面倒見も良いが、強面も相まって自覚なく言動に圧力が伴ってしまいがちで、部下や後輩から恐れられている。
ちなみに、候補生時代の遠見との関係は「狩る側」と「狩られる側」であったという。
機関科
機関長 3等海佐 降旗 希美
【第3分隊長】
一般大卒業後、幹部候補生として入隊した、いわゆる2課程のA幹の機関幹部。
国際法規や国際関係論に習熟しており、前年には指揮幕僚課程(CS)を修業している。
「ひとなみ」の良心であり、時に暴走しがちな副長を掣肘できる唯一の存在として艦内の信頼は篤い。
応急長 2等海尉 出水 こはく
【一般安全係士官】
電機員として曹長まで勤め上げた後で幹部に昇任した、いわゆるC幹の機関幹部。
幹部任官後、2術校の電機教官や教育隊教官として勤務し、久々に艦に戻ってきた。
既に年齢は50歳を超え、定年退職が視野に入ってはいるが、まだまだ体力には自信がある方。柔和な正確であり、士官室や機関科のムードメーカーとして重宝されている。
補給科・衛生科
補給長 2等海尉 財前 ゆたか
【第4分隊長】
初級海曹から幹部の選抜試験に合格し任官した、いわゆるB幹の経補幹部。
海曹士時代は経理員として文書処理や旅費請求などを担当していた。
親から相続した遺産を半分ほどにまで減らしてしまったことがあり、そのことをきっかけに、資産形成を研究するようになった。現在は資産額も回復し、半ば道楽として若年隊員に対してマネーリテラシー教育を行っている。
飛行科
飛行長 3等海佐 天野 翼
【航空安全係士官】
航空学生から飛行幹部候補生を経て任官した、いわゆるB幹の航空用兵幹部。
哨戒ヘリコプターSH-60Kのパイロットとして、天性の操縦テクを持つとか持たないとか。
自他共に認めるナルシストであり、己の美的センスに合致するよう、ストイックなまでに自らを磨き続けている。言葉の一つ一つがキザったらしいのが玉に瑕。
整備長 1等海尉 白井 雅巳
【第5分隊長】
防大を卒業した、いわゆる1課程のA幹で、遠見の1期下にあたる航空装備幹部。
陸上の航空隊で整備の管理業務を担当し、中級前の配置として整備長を任された。
部外者
京井 未来
都内の超有名大学に通う大学生。遠見のイマジナリー後輩。
中学・高校時代、遠見が部活のOBとして技術指導にやって来たことで知り合った。
頭脳明晰で容姿にも優れるが、性格に難があり友達はいない。
実は、様々な状態が重なり合った存在であり、観測する度に記事内容の都合に合わせて姿を変える。現状、募集対象者であるが入隊の意思が全く無い第1形態、入隊を志願し採用試験対策中の第2形態、採用試験に合格し入隊準備中の第3形態、幹部候補生学校に入校中の第4形態が確認されている。